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住宅ローン控除ってどんな制度?

(^^)エータ・カリーナの金城です。

マイホーム購入を検討している方は「住宅ローン控除」とか「住宅ローン減税」という名前をどこかで聞いたことはないでしょうか?

どういう条件をクリアすれば、減税対象となるのか、その内容について分かりやすくお話したいと思います。

国税庁のHPを見ても面食らうだけだと思うので(笑)。

住宅ローン控除とは?

正しくは「住宅借入金等特別控除」といい、個人が住宅ローンを借りると、10年間、年末ローン残高の1%が所得税から控除され、確定申告で戻ってくる制度のことです。

控除期間は10年間です。平成31年6月までにマイホームを購入して入居した人は、各年最大40万円、10年間で最大400万円が所得税から戻ってくることになります。(ただし、あくまでこれは最大の控除額です)

還付される所得税の額はその年の納税額が上限です。納めた所得税が住宅ローン控除の金額よりも少なく、控除しきれなかった場合は、翌年の住民税からも控除(上限13万6500円)される措置があります。(所得税の課税総所得金額等の額の7%、または13万6500円のうち小さいほうの額が上限です)

(源泉徴収票の右上の数字が、年間に引かれた所得税の総額です↓)

 

 

条件をみていきましょう。

条 件

①収入

  • 住宅ローン控除を受ける年分の合計所得金額が、3,000万円以下であること。

②物件(新築の場合)

  • 床面積が50㎡以上(登記簿上)であること。
  • 床面積の1/2以上が自己居住用であること。

③物件(中古の場合)

  • 上記新築の条件をすべて満たすこと。
  • マンションなどの耐火建築物は築後25年以内
  • 木造一戸建住宅の非耐火建築物は築後20年以内であること。
  • 下記書類において現行の耐震基準に適合していることが確認された住宅であること(上記経過年数基準を満たさない住宅の場合)
    1. 耐震基準適合証明書
      国土交通大臣が定める耐震基準に適合していることについて、建築士等が証明したもの
    2. 既存住宅性能評価書(耐震等級1以上)
      既存住宅性能評価において、耐震等級1以上が確認されたもの
    3. 既存住宅売買瑕疵保険に加入
      住宅瑕疵担保責任保険法人による中古住宅の検査と保証がセットになった保険(既存住宅売買瑕疵保険)に加入していること。同保険への加入には現行の耐震基準に適合していることが要件とされている。

④入居者

  • 新築又は取得の日から6か月以内に居住の用に供し、適用を受ける各年の12月31日まで引き続いて住んでいること。
  • 居住の用に供した年とその前後の2年ずつの5年間に、居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税(いわゆる3000万控除)の特例などの適用を受けていないこと。

⑤借入について

  • 10年以上にわたり分割して返済する方法になっている新築又は取得のための一定の借入金又は債務があること。要するに10年以上の住宅ローンを組んでいることです。
  • 勤務先からの借入金の場合には、1%以上の利率であること
  • 注意!親族や知人からの借入金は全て、住宅ローン控除の対象となる借入金には該当しません。

⑥控除期間、控除額

  • 居住開始年:平成26年4月1日~平成31年6月30日まで
  • 控除期間:10年
  • 控除額:1~10年目 年末残高×1%(40万円)

 

以上が、簡単に条件をまとめたものです。

中古住宅で築年数が古い場合は多少の制限がありますが、その他は特に難しい条件ではないですね。

ちなみに私は、古いマンションを購入したので、この住宅ローン控除のために、1級建築士事務所に「耐震基準適合証明書」の取得を依頼しました。取得費用は確か6万円ぐらいだったと思います。

この住宅ローン控除制度、何度も見直しされていますので、これからいつでも利用できるかというと、そうではありませんので、注意が必要です。

といっても、現在の制度は平成26年4月~平成31年6月居住開始から10年間ですので、しばらくは制度変更の心配はなさそうですね。

で、実際いくら戻ってくるわけ?

戻ってくる税額は、納税額に左右されるわけですから、さまざまな条件で違ってきます。

では、簡単に年収400万円のケースをみていきましょう。

(年収400万円のご主人がローンを組む、奥様も働いていて、お子様はこれから、扶養親族なし、年末残高は2,500万円とします)

年収400万円の給与所得控除は134万円、社会保険料は約14%ぐらいなので56万円、基礎控除が38万円なので、

所得税控除額は、給与所得控除 134万円 + 社会保険料控除 56万円 + 基礎控除 38万円 = 228万円

所得税の課税対象額は、年収400万円-控除額228万円=172万円

所得税の課税対象額がわかれば所得税の金額が計算できますね。

172万円が課税対象額なので、所得税は・・・・課税対象額 172万円 x 5% – 0円(控除) = 8.6万円

このケースでいくと住民税は、大阪だと17.4万円くらいでしょう。

これで、還付金額を計算してみましょう。

年収400万円、所得税8.6万円、住民税17.4万円、年末残高2,500万円の住宅ローン控除で戻ってくる税額

控除の上限は、2,500万×1%=25万円

所得税額は8.6万円なので、全額が控除されます。

控除しきれていないのは、25-8.6=16.4万円

住民税からは、所得税の課税対象額172万円の7%、約12万円が控除されます。

(住民税からの控除上限額は課税対象額の7%もしくは136,500円のどちらか少ない方です)

戻ってくる税額は、
所得税分の8.6万円 + 住民税分の12万円 = 約20.6万円になります!

 

大切なことなので繰り返しますが、住宅ローン控除は「納税額を上回る金額は戻ってこない」ことに注意して下さい。

10年で最大400万円の最大控除額&年末ローン残高1%がそのまま還付されると思っていたら、ダメです!

まるで400万円全額戻ってきます的なトークをする営業マンをたまに見かけますが、信じないでくださいね(笑)。

わからないことがあれば、最寄りの税務署に問い合わせてみましょう。

 

ま と め

  • 毎年の住宅ローン年末残高の1%を所得税から控除、期間は10年間
  • 所得税で控除しきれない分は住民税からも一部控除可能
  • 住宅ローンを組んだ個人で申請しなければならない
  • 自ら居住すること
  • 床面積が50m2以上であること
  • 中古住宅の場合、耐震性能を有していること
  • 借入期間は10年以上、年収は3,000万以下

 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

カネシロ トモヒロと申します。 1978年大阪市生まれ育ち。20歳で何のあてもなく単身で上京、24歳から不動産業に就く。不動産売買のイロハは東京で覚えました。 33歳で帰阪。帰阪してからもずっと不動産です。 いつの間にか契約件数400件超えました。 2016年12月、本当に顧客利益を考えた最高の不動産仲介サービスを提供するべく㈱エータ・カリーナを設立。 私自身も東京と大阪で2回マイホームを購入しています。 趣味は読書、自分を戒めるために年に1回フルマラソンに挑戦しています。 特技は「住宅ローン」と「フリースローラインあたりからのミドルシュート」。